15年の時を経て、冬のソナタを初めて見た感想(ネタバレ注意!)
うちの母は、生粋の冬のソナタ(冬ソナと略します)好き。
確か私が高校生の時だったかな?
いや、短大かな?
もう15年以上前、母は完全に韓流ドラマ中毒になっていた。
世間がブームになる前から目をつけていて、ひっそりと冬ソナを見ていたそうな。
その頃から母は執拗に
「冬ソナを見よう!!!」
と誘ってきていたけれど、私は全く興味がなく見ずに33歳手前。
最近、私が帰国して落ち着いてもきたし、ひっさびさに母は誘ってきた。
やっぱり気分はそれほど乗らなかったけれど、
「これから先こんなに時間が有り余ることもないかもしれないしな」
なんて思って、15年以上の時を超えて、私は見てみることにした。
あ、これワーホリとか旅とかもうまったく関係ないので、興味ある方だけ読んでください!!笑
あと、ネタバレ満載なので、これから見るのを楽しみにしていらっしゃる方も読まないでください!!
もし、まったく見る気ないとかストーリーバレても問題ないぜ!って方はどうぞ!!
もう既にご覧になったことがあって、初めて見る私がどんな感想を持ったのかと興味を持ってくださった方、大歓迎であります♡笑
まずびっくりしたこと。
私、ぺさんははじめからあのソフト100%な人だと思ってた!!
皆さんイメージあるでしょ??
雪が降る中、両手を広げて天を仰いでるあの有名なぺさんの姿!!
あれはミニョンさんだったんですね!!
チュンサンじゃなかったんですねとまず衝撃!!
はじめの2話は皆さん高校生の設定なんですが(かーなーり無理がある!!)・・
この時のぺさん(チュンサンとかミニョンさんとかもうややこしいのでぺさんと呼びます)の姿は私のしらないぺさんだった。
転校生で、なんか孤立してるし浮いてるしちょっとスレてるし影ありまくりの人物!!!
え、ぺさんて笑顔しかしない柔和な感じじゃなかったっけ!!?と。
ニコニコしながら天を仰いでくれる気配なんて微塵もないやん!!笑
私の予備知識は「記憶喪失になる」ってことだけだったので、ぺさんのこの姿は意外でした。
ぺさん、大晦日のデート前に交通事故に遭い、ユジンは会えないまま・・・
その後のシーンが10年後にぶっ飛びます。
待って、飛びすぎ。
10年てあんた。
みんな容姿はもちろん、そんだけの期間あれば状況変わりまくりだし、ユジン会えないままアラサーになっちゃったよ!!!
それからユジンは、ぺさんにそっくりの人と職場関係で出会うことになります。
しかもその人は、高校生の時にライバル的存在だったチェリンの彼氏。
わーーーやだなーーーー!!
大好きな人に会えないまま大人になって、激似の人に会ったと思ったら当時のライバルの彼氏!!
めっちゃ残酷な設定!!
まーこのあたりのぺ(感情的に呼び捨てにしたい)は最悪。
ぺは、自分がユジンが昔好きだった人に似てると知り、ユジンの性格がイマイチ掴めないのでその人のふりをして近づくシーンはまじでどうにかしてやりたい衝動に駆られたわ。。
「ないわーーー!!!!」
と、TVのぺを前にしてぺに対して叫びまくる私に、母爆笑。笑
見てたらもう、ユジンが不憫で仕方なくなります。
ずーーーっと天中殺なんじゃないの??ってくらい、ユジンには辛く悲しい出来事が起こり続けます。
全20話中のほとんどの間、ユジンは真顔か泣き顔かサンヒョクをなだめるかの表情で・・
あ、そう!!
サンヒョク!!!!!!
この悲しいストーリーの冬ソナに欠かせない人物のサンヒョク。
彼がいなかったら物語が成り立たないくらいの重要人物です。
サンヒョクはユジンの幼馴染みで、昔から兄弟のように一緒に育った仲。
サンヒョクはユジンが大好きで仲良く平和な日々を送っていましたが、最大のライバルぺの出現により、彼の毎日は危ぶまれます。
もうね、回を重ねるごとにサンヒョクの要領の悪さに拍車がかかり、不器用さとずるさの露呈が半端なくなります!!
そして、タイミングの悪さが半端なさすぎる!!!笑
サンヒョクが嫉妬するたびに彼の顔のアップが画面一面に映し出されるんですが・・
まー服を変えたら確実に使いまわしできるレベルでおんなじ真顔!!!笑
そのシーンのたびに笑いがこみ上げて止まらない私。。。。
だってこの人、することすべてが裏目にしか出なくてパーフェクト、完璧!!!
あそこまでいくともはやあっぱれなレベルです!!!笑
サンヒョクよ、もういい加減にしなさいよと。
あの手この手を使っても、自分の元へユジンを取り戻せない悔しさ、ぺに向ける殺意に近い怒り。
だって、ユジンはサンヒョクに恋愛感情を持っていないんだもの。
挙句の果てに、ユジンが別れを告げた時には寝込むどころか入院する事態に陥り、生死を彷徨いました。。
顔が真っ青で点滴されて動けなくなっている彼。
失恋で入院て!!!
ユジンを支えたいんだろう?
サンヒョクよ、大志を抱いてくれ!!
しかも、入院していると知りお見舞いに来てくれたユジンに対して、
「君は何しに来たんだ?帰れよ!!!」
と追い返そうとします。
いやいやいやいやあんた!!!!!
そんなんだからいつまで経っても煮え切らないのよ!!!!!
あの入院のシーンは、もうどうしようもないヘタレに見えて仕方がなかったです(サンヒョクの名場面No.1)。
彼は不器用なりにユジンをとても愛していましたからね、痛々しいほどに。
最後はもはや愛ではなく執着になってたような気もしますけれども。
私は大嫌いな奴ですが、サンヒョクなしでは冬ソナは語れません!!
名演技、名真顔をありがとうございます!!
名演技といえば。
ユジン(チェジウ)の演技がとても素晴らしい。
とにかくユジンの泣き顔がたくさん出てくるドラマなのですが。
チェジウって、涙の量が調節できる女優さん。
各シーンに最適な涙の流し方をする人なんですよ。
ポタポタ落ちるほどの涙。
ぺをじっと見つめて、涙ぐむけれどギリギリで流さず溜める涙。
会話が展開するごとにじわじわ出てくる涙。
使い分けが本当に素晴らしすぎて、プロ中のプロ!!の力量を見せられた気分でした。
自分のことは後回しにして人のことを考えるような、心が優しくけなげなユジンだけに、我慢を強いられる場面が多い。
本当に、幾度となく葛藤している過程が透けて見えるような感情の表現が素晴らしいです。
物語が進めば進むほど、そんなユジンに感情移入しながら見ることになるんですが・・
もー脚本家さんお願い。
ユジンをこれ以上悲しませないでください!!
と叫びたくなるような物語。
ユジンには笑っていてほしい。
だけど・・
こんなに泣き顔が似合う女優さんも珍しいのではないかと思います。
胸が詰まるような切ない表情が、笑顔より印象的です。
本当にいろんな展開があり、
遂にはぺとサンヒョクが兄弟だったということにまでなり・・
サンヒョクにとっちゃ、なんてこったですよ!!
にっくきぺと自分が同じ父親だなんてまーー!!!←なんだかんだ言って、私はいつもサンヒョクが気になる。笑
それを父親から知らされたサンヒョクは家を飛び出し、定番の白い車をぶっ飛ばしユジンに会いに行きます。
この時ユジンは、自分がぺと兄弟だったと思い込んで別れを選び、新しい道を進み始めた直後。
お!!
遂にサンヒョク、ユジンに真実を告げ、ぺとやり直せよってかっこいいところ見せるのか!?
と思いきや・・・
「仕事を辞めて君と一緒に留学したい。」
うぉおおおおおおおおーーーーーーーーーい!!!!!
サンヒョクうぉぉぉぉーーーーーーーい!!!!!
相も変わらず自分のエゴばっかやんけーーーーー!!!!!!
しかもその後、ぺにも会いに行き、
「ユジンが僕と一緒に留学するよう君からも言ってくれないか?」
うぉぉぉぉーーーーーーーーーーーい!!!!!
サンヒョク100%やないかーーーーーーーー!!!!!!!
あんなに学ぶ機会がありながら、サンヒョクはずーーっとサンヒョク!!
ユジンを好きなことには変わりないし不器用なだけなんだけれど、サンヒョクにいちいちイライラしてしまう私!!
ぺはユジンの幸せだけを願い、サンヒョクとやり直すようすすめ、一人アメリカへ飛んでいきます。
最終的にはぺは失明することになり。
ユジンが設計したおうちを実現させ、そこで暮らしているところにユジン登場・・
愛しているからこそ愛している人から自ら離れ、もう二度と愛する人の顔が見られなくなった気持ちってどんなだろう。
私、ぼーーーっとしてるときによく思うんですが、
目が見えて、耳が聞こえて、自分の足で立てて、声が出せて、手が使えて、喜怒哀楽を感じることが出来る。
それがものすごく幸せに感じるんです。
それを当たり前に思ってしまうと、傲慢になったり、足りないと感じてしまったり。
私もそうです。
あ、忘れちゃいけない!ってぼーっとしてる時に思い出して、本当にありがたいと感じます。
時に、肉体がなければと思う時がありますが、この世では肉体があるからこそできることの方が多いから。
この世にせっかく生まれてきて、健康すぎる体をいただいているのだから、使わせていただこうの気持ちです。
私的に、冬ソナ最終回は意外な感じで終わりましたが(終盤詰め込みすぎ感!)。
当時、マダムさんたちが「ヨン様~♡!!!」と夢中になり社会現象が巻き起こっていたのが時を経て今、理解できました。
あれね、ぺがタイプとか、そういう問題でもないんだと思うんですよ(そりゃタイプの方がたくさんいらっしゃったんでしょうけれども)。
このドラマを見て、チュンサンとユジンの悲しく美しすぎる愛に心動かされたんだと思います。
急いで撮ってたのが素人でもわかるくらい(超過密スケジュールだったんだとか)、カメラワークが雑だったり、いきなり音楽がぷつっと切れてシーンが変わったりが本当によくあるんですが。笑
そういう技術面を難なくカバーするくらい、素晴らしい物語と音楽と演技でした。
終始、
”雪景色・白・儚さ・切なさ”
などのキーワードがブレずに涙を誘います。
特に音楽が素晴らしすぎる。
でね、多分当時の私にはわからなかったであろう感情がたくさん詰まっています。
今までたくさん経験をさせてもらい、大人になり、だからこそ理解できる苦しさや悲しさがあると思います。
ぺは本当にいい男だ。
当時のマダムさんたちもきっと、”あの頃”の感覚の再現をしたからこそ、淡く切なくなったんじゃないかなって。
最終回まで見終わった後、母は
「やっと長年の夢がかなった!!!私は嬉しい!!!感動した!!!」
と、私と一緒に冬ソナを見られた喜びを噛みしめていました。笑
とっても私の感想を聞きたそうにしていたので、ちょっとした親孝行のつもりで私なりの冬ソナレビューを書いてみましたよという話です!
しかし母・・・
28回は見すぎだろう(彼女は当時、今は懐かしきVHSを買いました)。
1~20話×28回も見ているにも関わらず、毎回同じところで涙を流している(らしい)ところを見ると、これは本当に素晴らしいドラマということですね。
そして、韓国の男性はロマンチックなんだなーと思いました。
現実的な日常にちょっと疲れた時、あの頃の淡い思い出に浸りたい時、よかったらぜひ見てみてください♡
長々とお付き合いいただきありがとうございました♡